──貧しい花売りは囚われの竜騎士に恋をした──

「あの竜騎士は怪我をした自分の竜の命乞いをして捕まったらしい。バカな男だ」

先の大戦でこの国に大損害を与えた隣国の英雄、リカルド・デュマースが王都の広場で檻に入れられ戦犯として見世物になることになった。
敵に囲まれながらも目に光を失わない姿に一目惚れした貧しい生花売りのスイレンは人目のない早朝にリカルドに近づき、彼に幾度となく話しかけた。

懸命に話しかけるスイレンに無言を貫くリカルドは、ある日一度だけスイレンに名前を聞く。
リカルドを救いに隣国の竜騎士たちがやって来て、彼も自らの竜に乗り飛び立ってしまう。

その姿を見上げながらせめてものお別れのしるしにと彼に向けて花魔法を使い、たくさんの花を空に浮かべたスイレン。

彼を見送るスイレンはいつの間にか竜に乗ったリカルドの腕の中だった。
「これからは一緒に暮らそう」
そう言ってくれたリカルド。でも彼には美しい婚約者が居た。

それでもただひたむきにリカルドを思い続けるスイレンに、彼は独占欲を出して来て?!

ひとりぼっちだった女の子が、英雄と呼ばれる竜騎士に溺愛されて幸せになるお話。